「ママ~、何か面白い絵本ある?」と初めて聞いてきた3歳の息子。最近は、絵本よりテレビのアニメやコンビカーを乗り回すのが好きで、絵本を読んでほしいと言わなくなっていました。
それでも、絵本の読み聞かせの習慣はできているので、絵本の読み聞かせの時間はきちんとみてくれています。
コロナウィルスの影響で週末によく出かけるデパートのキッズコーナーが休止していることに不満があり「今日はどこいくの~?」と何度もたずねられました。
息子にとってキッズコーナーで乗り物を乗ることは、週末の楽しみになっていたようです。
コロナウィルスについて簡単に説明し、小学校も休校になって外出を控えるようにしていることを説明すると、息子なりに理解はしてくれたようです。
そういう理解力も絵本の読み聞かせのおかげではないでしょうか。絵本を読み聞かせてもらっている時に、絵をみて想像し言葉と繋げる作業を毎日しているからだと思います。
継続して絵本を読み聞かせることの重要性を身をもって感じている日々です。
今日も本屋で新しい絵本をみつけてきました。「じゃがいものんたのわすれんぼう 作つるたようこ」の絵本をご紹介したいと思います。
「じゃがいものんたのわすれんぼう 作つるたようこの内容について」
おやおやむらの、丘の上に、じゃがいものんたとのんたの母さんが住んでいました。
かあさんは、のんたにおつかいを頼みます。「トマトさんの家にいって、おにわのいちごを籠いっぱいにいただいてきてちょうだいね」
のんたは元気よく返事をして、お使いにでかけます。しばらくいくと、トマトさんの家の方からからいい匂いがして、中へ入っていきます。
トマトさんは、風邪でねこんでいるニンジンさんに、おかゆを届けてほしいと、お願いします。
いちごのことをすっかり忘れてしまったのんたはニンジンさんの家に急いでいきます。
おかゆを上げ、ニンジンさんの手伝いまでしてあげました。
のんたがニンジンさんの家をでると、道に帽子が落ちていました。ピーマンさんの帽子だと気づくとピーマンさんの家に届けにいきます。
ピーマンさんの家をでると、シャボン玉が飛んできて、シャボン玉の方へ歩いていきます。
シャボン玉は玉ねぎさんの家から飛んできていました。玉ねぎ母さんに、坊やの子守を頼まれます。
のんたが玉ねぎさんの家をでて歩いていると変な音が聞こえ、その音の方へ行きます。
かぶさんの家から聞こえてきます。かぶさんはバイオリンを修理していました。
修理の手伝いを終え、帰ろうとすると籠をみてはっと気づきます。
ちょうど、かぶさんの庭にもいっぱいのイチゴがなっていたため、いちごを籠いっぱいもらって帰っていきます。
家についたのんたは、かあさんにイチゴのことをすっかり忘れていたこと、色々な出来事があったとお話しします。
次の日の朝、のんたの誕生日の日です。自分の誕生日もすっかり忘れていました。
いちごがのった大きなケーキをみて喜びます。その時、ドアをノックする音がきこえて、みんながお祝いにきました。
のんたは「僕たちは、だいすきなのんたのお誕生日を忘れたりしないよ」みんなから言ってもらい、うれしくて胸がいっぱいになりました。
それから、みんなで歌ったり踊ったりして、楽しいお誕生会になりました。
「じゃがいものんたのわすれんぼう 作つるたようこの感想」
はじめてタイトルを見たとき、違和感を感じました。「わすれんぼうのじゃがいものんた」がいいんじゃないかと思ったからです。
私だけがそう思っているのかもしれないと、忘れかけたころ、編集部だよりが本に挟まっていることに気づきました。
編集部だよりに書かれていたのは、作者のつるたようこさんによれば、のんたはただの忘れん坊ではなく、困っている人を放っておけなくて、ついつい自分の事を後回しにするから、うっかりお使いも忘れてしまう。
人の性格を一面的にとらえない姿勢が感じられるとともに、のんたに注ぐ愛情の深さもあらわれたタイトルです。とありました。
忘れん坊と先に出すと、忘れん坊であるマイナスイメージが先に入ってきて、のんたのイメージも悪くなるという考慮があったのでしょうか。
最後の「僕たちは、だいすきなのんたのお誕生日を忘れたりしないよ」という皆の声、のんたをすべて受け入れ、のんたを大事に思う気持ちが伝わってきました。
日常の中で、欠点を探して、修正しなければと思うことが多々あるなか、欠点に注目するのではなく、良い部分をさらに伸ばす努力が、自分自身に必要だと考えさせられました。
4.5歳向けの絵本ですが、大人でも温かさを感じ、いい気分になれる絵本でした。
子どもに読み聞かせながらも自分自身にプラスイメージが膨らむ絵本を探してみませんか。