「がたんごとん、がたんごとん」という言葉を聞くと誰もが電車を頭に思い浮かべるのではないでしょうか。
言葉の意味を理解できない子どもにとって、短い単語で表現できるオノマトペはとても便利です。
絵本に出てくるオノマトペから、子どもたちは、想像力を膨らませて、楽しむことができます。絵本の読み聞かせで、子どもの語感や感性を育てませんか。
今回は「でんしゃをはこぶ さく鈴木周作」の月刊絵本を紹介したいと思います。
でんしゃをはこぶ さく鈴木周作の内容
大きな町の電車工場から新しい電車が道路から線路へと運ばれていく工程が描かれています。
電車が走る鉄道まで線路が繋がってないので、道路の上を走っていかなければなりません。
そのため「ヤッコ」という特殊なゴムタイヤの台車をつけています。
夜になり、2台の電車がトレーラーヘッドにつながれて出発します。出発の前にヤッコがきちんとついているか最後の点検をします。
工場の中は、たくさんの建物がたっていて、道が狭いところばかり。その間を、大きな大きな電車を引っ張って進んでいくのはとても大変です。
トレーラーヘッドは右、左とかじを何度もきりながらゆっくりゆっくり進んでいきます。
他の車にぶつかったり邪魔になったりしないように、2台の電車は案内の車に挟まれて夜の街をはしっていきます。
途中でとまって、ヤッコや電車に異常がないか何度も確認しながら進みます。
夜が明ける前にトラックステーションへ車を止めます。朝になると車が増えて道路が混んできます。電車はとても大きいので、混んでいる道路を走ると邪魔になってしまいます。
だから、運転手や作業員はここで夜まで休んでいるのです。
夜になり再び出発します。今夜中に目的地までつかなければなりません。
夜が明ける前に2台の電車は目的地の車両基地に無事に到着しました。
朝になり運んできた電車を線路に乗せる作業がはじまります。ヤッコをはずに、2台のクレーン車で電車を吊り上げます。
道路を走るときに邪魔にならないようにはずしていた部品を車庫の中でとりつけ、きちんと動くかどうかよく確かめてから作業完了です。
お客さんを乗せて走る初めての日、車庫からでてきた新しい電車がお客さんをのせて出発します。
でんしゃをはこぶ さく鈴木周作の感想
この絵本は福音館書店から発行されている月刊絵本です。
3歳の息子は、乗り物が大好きで車や電車の絵本を読み聞かせると、とても集中してみてくれます。
こどもは好きな事、楽しい事に集中するので、集中力をつけるには子どもの関心がある物を多く読み聞かせするといいと思います。
とても丁寧に描写されている絵で、日ごろ電車を乗る機会がない私も、「こんな風になってるんだ~」と思いました。
住んでいる地域にはモノレールしかなく、電車を乗る機会がない子どもでも、電車が作られて線路へ運ばれ乗客を乗せるまでのストーリが詳しく知ることができます。
5.6歳対象の絵本ですが、乗り物好きの2.3歳の子どもから楽しめる絵本だと感じました。
絵本読み聞かせのコツは、子どもの興味のある事を知り、それについての絵本を読んであげることです。読むものに偏りがでるのでは?と思う方もおられると思いますが、第一に楽しいと思わないと子どもの集中力も続きません。
子どもの個性を伸ばす絵本を探してみませんか。